アルバムメンバー紹介:Quincy Davis

あけましておめでとうございます。
本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

山田拓児ファーストアルバム"Lite Blue"の発売まで2週間を切りました。
発売間近ということで、各ショッピングサイトから予約できるようになり、また嬉しい商品説明を書いて下さっております。
ありがとうございます!
Discographyのページから各ショッピングサイトにリンクを貼りましたので、ご予約していただけると嬉しいです。宜しくお願い致します。


さて、まだまだLIte Blueに関してお伝えしたいお話があります。
メンバー紹介もまだ一人しか書いていないので、今日は二人目を書こうかと思います。

今日はドラムのQuincy Davis(クインシー・デイヴィス)。
彼との出会いはニューヨークのジャムセッション、お店はクレオパトラズ・ニードルで会ったのが最初だと思います。


ジャズを演奏し始めて、ジャズを演奏するには本場の音を聴かないといけない、と思いアメリカに渡りました。
日本に比べると、ジャズの存在そのものが違いまし、ジャズに限らず全ての音楽がより人々の生活の一部に根付いています。

ジャズにおいて、全ての楽器の中で日本と一番違いを感じるのはドラム。
リズム、音色、様々な事が違います。
違う事が悪いことではないのですが、それが本物か嘘かということが大事で(これも何をとって本物かという議論は難しいところではあります)、本物であれば違っても良いと思っていますし、それが個性だと思います。


クインシーの音は太くリズムはタイト。
スタイルで言えば、何でも叩くのですが、40年代から60年代のストレートアヘッドなジャズのスタイルを物凄く研究していて、ジャズドラムのリズムの伝統を受け継ぐプレイヤーです。
現代ではジャズも様々なスタイルに枝分かれしていて、何でもジャズになっていますが、ジャズ特有のリズム、グルーヴ感を身体の深い所で消化しているプレイヤーは年々減ってきているように感じます。

リズムの伝統を受け継ぐことは大事で、それは古い事をやれば伝統を受け継いでいるということではないと思っています。
「変える」ということがジャズの本質であり伝統だと思うので、ただ古いスタイルに固執するのでは、伝統を守っているとは言えないと思います。

古い言い回しを消化して自分の話し方で言う。
クインシー(レコーディングメンバー皆そうですが)の魅力はそういうところにあると思います。


また、彼のもう一つの魅力は、優れた作曲家でもあるということ。
これは非常に大事なことで、音楽家は曲を書く事によって見える(聴こえる)世界が変わってきます。
ドラムはリズム、そして「色付け」の語彙が必要だと僕は思っています。
それはドラムのテクニックの上達だけでは身につく事はなく、他の楽器(特にジャズに置いては何よりもピアノ)を触らないと得られないものだと思います。


彼はよくジャムセッションでは、ボーカルのスキャットもやっていましたし、レコーディングの時は、「ここはこの和音でこういうリズムでやってみようか」と沢山提案してくれました。
そんなわけで、実はクインシーのアイデアが結構盛り込まれています。

彼のホームページを開くと、音楽が流れますが、それもクインシーの作曲。
とても良い曲なので、是非聴いてみて下さい。
Quincy Davisのホームページ
(ページの真ん中あたり、come into houseをクリックしてみて下さい)


現在は、世界中を飛び回って演奏しながら、カナダで大学の助教授として後進の育成にも力を注いでる素晴しいプレイヤーです。
今年日本にも来るかも、ということなので、新しい情報が入り次第このblogでもお知らせします。

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山田拓児ファースト・アルバム『Lite Blue』の情報はこちら

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